経理担当者の業務は非常に複雑。特に経費精算業務は非常に難しくて手間が掛かるという印象があるのではないでしょうか?

Kintone経費精算(キントーン)は経理清算の省力化に特化したアプリケーションソフト。旅費精算や申請書、他にも色々な使い道があり、とっても便利です。しかも、ブラウザ上で利用できるのでソフトのインストールは不要。
そして、何よりもこれからの時代はペーパーレスです。極力無駄な部分は省いて効率化していきたいところ。
Kintone経費精算は経理清算業務に携わっている者からすれば夢のように思えますが、実際はどうなのでしょうか。そこで、Kintone経費精算の評判や特徴についてまとめました。さらに、あなたがKintone経理清算を導入した場合のメリットとデメリットについても考えてみましょう。
kintone経費精算の特徴!ただの計算ソフトではない!?
サイボウズのクラウドサービスの一つである、Kintone経費精算には、スタンダードコースとライトコースの2種類があります。主な違いは連携サービスが利用できるかどうかと使用できるアプリ数の違いです。
項目スタンダードコースライトコース
価格 | 1500円/1ユーザー | 780円/1ユーザー |
APIプラグインなど | 連携サービス利用可能 | 連携サービス利用不可 |
使用できるアプリ数 | 1000 | 200 |
それでは、Kintone経理清算の特徴について見ていきましょう。主な特徴は次の3点。
- Webブラウザ上で利用できる
- 社内SNS機能搭載で社員間のコミュニケーションが取れる
- 組み合わせて自社に最適なシステムが作れる
それぞれの特徴について、もう少し詳しく見ていきましょう。
Webブラウザ上で利用可能!スマホからもアクセスできる!
Kintone経理清算はWebブラウザ上で動作するクラウドサービスです。ですから、Webブラウザが利用できる環境であればどこからでもアクセスすることができるということになります。
例えば、出張先からでもスマホやタブレットからのアクセスが可能であれば、その場で旅費精算や申請、承認までもできてしまうということになります。
今までの経理ソフトであれば、職場のパソコンで専用ソフトを立ち上げて必要項目を入力することが必要でした。しかし、Kintone経理清算を使えば、いつでもどこでも空き時間を利用して処理を行うことも可能です。
社内SNS機能搭載!社員間のコミュニケーションが取れる
Kintone経費精算は単なる経費精算ソフトではなく、グループウェアとして使用することが可能です。そして、社内SNSとしての機能もあるので、社員間のコミュニケーションツールとしても利用することが可能です。
例えば、部署毎にお知らせ掲示板を作って利用することができます。また、仕事に必要なサイトのリンク集などを作っておいても利用価値があるのではないでしょうか。
開発の知識不要!自社に最適なシステムが作れる!
Kintone経費精算はソフトの開発知識が無くても、アプリをカスタマイズすることができます。つまり、余分な機能は省き、自社に必要なシステムを作ることができるのです。
例えば、売上情報、顧客情報、問い合わせ履歴、ToDo、報告書、文書ファイルなどのデータに紐づくアプリなどを簡単に作ることもできます。さらに、プラグインを導入したり、独自でプラグインを作ることも可能です。
kintone経費精算の評判と口コミ!メリットとデメリット!
Kintone経費精算はお試しということで30日間は無料で利用できるので、私も利用してみることにしました。
実際に使用してみて、インターフェイスに関してはとても分かりやすいと感じました。特に調べる必要も無く直感的に操作できるのはとても評価できるでしょう。しかし、外部連携サービスを利用する場合はスタンダードコースに限られているので、必要ならばライトコースではなくスタンダードコースを利用すべきでしょう。
では、Kintone経費精算を実際に使っている人の評判と口コミなどを元に、Kintone経費精算のメリットとデメリットについてまとめてみましょう。
まずはKintone経費精算のメリットについて見ていきましょう。
Kintone経費精算のメリット
Kintone経費精算の利用者の口コミ、評判から、以下のようなメリットがあると言えます。
- 月額費用が安い
- Kintone経費精算はインターフェイスが非常にシンプルで分かりやすい
- カスタマイズが可能
- 外部連携サービスオプションを使用すると更に便利に使用できる
- 申請項目の承認待ち・承認済みが非常に分りやすいので漏れが無くなる
それぞれの項目について、もう少し詳しく見ていきましょう。
Kintone経費精算は月額費用が安い!
前述しましたが、Kintone経費精算の月額費用は以下のような料金体系となっています。
- ライトコース
- 月額:780円/1ユーザー
- 年額:9,170円/1ユーザー
- スタンダードコース
- 月額:1,500円/1ユーザー
- 年額:17,640円/1ユーザー
他に比較する対象も無いので、この金額が高いのか安いのかという判断は難しいかもしれません。しかし、Kintone経費精算を利用することで得られる価値を考えると、リーズナブルなのではないでしょうか。
Kintone経費精算はインターフェイスが非常にシンプルで分かりやすい
実際にKintone経費精算を使用してみると、何の違和感もなく使用できることに驚くのではないでしょうか。それはインターフェイスが非常にシンプルで分かりやすいからです。
また、Kintone経費精算の中の交通費申請、旅費精算申請、物品購入申請などのはそれぞれ別のアプリです。しかし、インターフェイスが似通っているので使用時に戸惑うようなことはありません。
カスタマイズが可能!
前述した通り、Kintone経費精算はソフトの開発知識が無くてもアプリのカスタマイズができるというのはとても有利な点でしょう。会社毎にフォーマットが違うのは当然なので、自社に適した使用方法というものがきっと見つかるはずです。
外部連携サービスオプションを使用すると更に便利に使用できる
Kintone経費精算はスタンダードコースで利用することで、外部連携サービスの利用が可能になります。特に便利なのが、次の2つ。
- 会計ソフト
- 交通計算サービス
今までは二度手間だったことが、一度でできるようになるのは非常にありがたい点です。
申請項目の承認待ち・承認済みが分りやすい!
Kintone経費精算は申請した物が一覧で表示されるので、非常に見やすくなっています。もちろん、承認待ち、承認済みの表示も一覧表示されるので、紙の書類を探すことを考えると画期的な便利さなのではないでしょうか。
申請した側から見ても、承認されているのか否かが非常に分かりやすいですし、経理担当者から見ても、未精算のままになっている申請が一目でわかるので漏れがなくなります。
では、続いてKintone経費精算のデメリットについて見ていきましょう。
Kintone経費精算のデメリット
Kintone経費精算の利用者の口コミ、評判から考えられるデメリットとしては、次の3点です。
- ライトコースでは外部ソフトとの連携ができない
- 電子帳票保存に非対応
- レシートや領収書などの画像添付ができないのが残念
では、もう少し詳しく見ていきましょう。
ライトコースでは外部ソフトとの連携ができない
Kintone経費精算のライトコースでは外部ソフトとの連携ができないので、スタンダードコースを利用しなければなりません。会計ソフトや交通計算サービスとの連携は非常に便利ですが、ライトコースでは利用できないという部分はデメリットかもしれません。
会計ソフトに関しては、スタンダードコースの利用により、以下のソフトと連携することが可能となります。
- 勘定奉行
- クラウド会計ソフト「freee」
以前からこれらの会計ソフトを使用している場合には、スタンダードコースを利用することで大きなメリットがあるかもしれません。しかし、月額費用で考えると、2倍近くの費用が発生することになるので、その費用分のメリットが感じられるか否かという部分が大きいのではないでしょうか。
電子帳票保存に非対応
Kintone経費精算は発注書や請求書などの電子帳票保存には非対応です。
電子帳票には改ざんの可能性があったり、統一されたフォーマットが決まっていない為に非常に難しい部分かもしれません。しかし、Kintone経費精算に電子帳票保存を期待していたユーザーにとっては大きなデメリットと言えるでしょう。
レシートや領収書などの画像添付ができないのが残念
Kintone経費精算は電子帳票に非対応であるのと同様に、レシートや領収書などの画像を添付できないという部分もデメリットではないでしょうか。世の中はペーパーレス化に向かっているという時代ですが、まだまだ紙は無くならないのかもしれません。
では、上記のメリットとデメリットを踏まえた上で、あなたの企業がKintone経費精算を利用するのに向いているのか、向いていないのかということについて考えてみましょう。
あなたの企業にとってKintone経費精算は必要?それとも不要?
Kintone経費精算は非常に便利なソフトだということがわかりました。しかし、あなたの企業にとって本当に必要なのでしょうか?Kintone経費精算をおすすめする企業とそうでない企業について考えてみました。
Kintone経費精算の導入をおすすめする企業とは?
Kintone経費精算を導入した方が良いと思われる企業について考えてみました。以下の項目に当てはまるという場合には導入を検討してみてはいかがでしょうか。
- 経費精算の件数が少ない
- 電子帳票保存が必要でない
- グループウェアの導入を検討している
- グループウェアの更新を検討している
- 電子決裁を既に採用している
最も重要な項目としては、経費精算の件数が少ないことでしょう。大量に経費精算が必要な企業では、逆に手間が掛かってしまう可能性もあるので向いていません。
では、反対にKintone経費精算の導入をおすすめしない企業についても見ていきましょう。
Kintone経費精算の導入をおすすめしない企業とは?
Kintone経費精算の導入をおすすめしない企業は以下の項目に該当する場合です。
- 経費精算の件数が多い
- 会計ソフトとの連携が必要不可欠
- 電子帳票保存への対応が不可欠である
但し、経費精算の件数が多い場合や会計ソフトとの連携という点においては、スタンダードプランを利用して外部サービスとの連携をすることで対応が可能となります。
ですから、電子帳票保存が不要であれば、Kintone経費精算をスタンダードプランで利用するのがおすすめです。
まとめ
Kintone経費精算はWebブラウザで使用できるグループウェアの一つです。月額利用料も安く、出張先でもスマホやタブレットからアクセス可能な非常に便利なソフトと言えるでしょう。Webブラウザを使用するので、ソフトをインストールせずに利用できるのもポイントです。
しかし、経費精算システムとして考えた場合、ライトコースでは外部ソフトとの連携ができないことなどを考慮すると、機能が充実していないと言えるでしょう。
ですから、経費精算システムの導入を検討しているという企業であれば、他のサービスを利用することをおすすめします。しかし、経費精算と共にグループウェアの導入やグループウェアの更新を検討しているという企業であれば、Kintone経費精算も選択肢の一つとなり得るでしょう。
Kintone経費精算は単純に経費精算システムとしてではなく、グループウェアとして考えるなら、社内SNSなどの有効利用もできるとても優秀なソフトです。